ポール・オースター, 柴田 元幸
ポール・オースターが朗読する ナショナル・ストーリー・プロジェクト

素晴しき実話の数々。

更新再開しておいてすぐにほったらかし、というのもなんなので
以前、記事だけは書いておいてUPしなかったものを、ご紹介します。


久々に「これは!」という本に巡り会いました。

ポール・オースターが1999年から2001年にかけてホストを務めていた、
アメリカのラジオ番組”National Story Project”。

その番組でオースターは、アメリカ人に実話を投稿してもらい、
おもしろいものをオースター自身が読みあげていました。

そのラジオ番組から生まれたのがこの本で、
オースターの朗読CDが2枚付いています。

さらに、左ページは英文で、右ページが和訳文という作り。

英語を勉強している人向け、といった感じですが、
英語嫌いな人にも、この本はオススメです。

なんといっても、この本に掲載されている、アメリカの人々の実話の数々が本当に素晴しいのです。

胸を打つ家族の話、信じられないような愛の話・・・

そのどれもが、説教臭くもなく、ひどく感傷的でもなく、
淡々と、ありのままに、経験した人でなきゃわからない過不足ない表現で、
つづられています。

特に服役中の囚人が投稿してきた実話は印象的で、
しかも彼の文章表現は素晴しく、なんでこんな文章を書ける人が服役しているのだろうと考えずにはいられません。

なかには、とても切ない実話、哀しい実話もありますが、笑える実話もありますし、

その数々が、実際に誰かの身に起きて、
そして、今日も彼らは生きている・・・その事実には、なんだか希望が沸きます。

誰かのとても個人的な大切な思い出を共有したような、
今、アメリカで自分と同じように日常を生きている一人一人とつながれたような
そんな心強い気持ちにもなれます。

ちなみに、この本には18本の実話が入っていたんですが、
ちゃんと180本収められている本を発見。
それが、『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』 だったんですが、
少々値段もお高め。

でも、手元に是非置いておきたい本なので、
購入しようかどうか迷っています。


というのが、以前書いておいた記事なのですが、
この中で、今でも印象に残っているのは、

頭を撃たれた男性のお話。
本当にビックリするような展開に、小説?!と 思ってしまうんですが、実話なんです。

嘘のような本当の話。
このお話は、本当に信じられないようなお話なので、オススメです。

本当におひさしぶりです。

記事が8月20日以来、コメントなどのお返しをしたのが8月29日以来ということで、
だいぶご無沙汰してしまいました・・・。

その間にも、ご訪問してくださった方々、
コメントやTBをしてくださった方々、
ろくに更新もしていないのに、ペタを残してくださった方々には、
本当に本当に心から感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。


実は、6月から急遽、同居していた祖母が、
今月はじめに、元の伯母の家に戻りました。

わずか半年ちょっとのあいだでしたが、
本当にいろいろ貴重な経験をさせていただきました。

祖母がいなくなってからは、元の生活に戻ったはずなのに、
呆けた毎日を過ごしております。

正直、ブログを更新する気力もなく、

このままブログを放置しているのもなんだしなぁ・・・
でも、閉鎖するのもなんだしなぁ・・・

と、悶々としていました。

今現在も、これからブログをガンガン更新していく自信もないのですが、
少しずつ少しずつですが、

あんなことや本のことなど、のんびり書いていけたらいいなぁ・・・と思い、
更新再開してみることにしました。



どうぞこれからも、気長に、温かい目でご訪問していただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。


<おまけ>
・更新再開ということで、スキンとプロフィール写真を変更しました。
・テーマを徐々に見やすく整理していく予定です。
・近々、メロメロパークを退会しようと思います。メロ友達の方々には申し訳ありませんが、ご了承ください。

いろいろと慌しく、放置状態のブログになってしまい、本当に申し訳ありませんあせる

その間も、ご訪問くださった方々、
コメントやTBなどをしていただいた方々には、深く御礼申し上げます。

本当にありがとうございました。

以前、申しましたように、
祖母の件で、何かと慌しい日々を送っております。

住民票や、健康保険などなど、役所の手続きをしたり、

介護保険の申請をして、調査員の方が来たり、
ケアマネージャーにお会いしたりと、なんやかんやしております。

まったくの無知・無関心の状態で、突然、老いや介護に直面してしまったので、
日々驚くやら、戸惑うやら・・・。

介護制度を理解するのも大変でした・・・。

かといって、読書する暇もない程大変かというと、そんなこともなく、
ちょくちょく時間を見つけては、相変わらず読んでいます。

ブログにUPしなければならない本も、数冊たまっている状態です。

それらもどうにか処理せねば、と思うのですが、

これから、祖母をデイサービスに通わせたいので、
そちらの施設を調べたり、見学したりと、

まだまだやるべきことが残っていて、
当分は落ちつけそうにありません。

なので、また放置状態になったりするとは思いますが、
温かい目で、おつきあいいただけると幸いです。

みなさまも、暑いので、どうぞお身体に気をつけて。
素敵な夏をお過ごしください。
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紋切り型 月之巻 icon

(↑のリンク先は、オンライン書店”セブンアンドワイ”です。
こちらでは、すぐに購入可能なようです。
Amazon では、現在売切中のようです。)

広げてみれば、驚きの世界!

先日、NHKの『おしゃれ工房』という番組で出会った”紋切り型”。
一目見たそのときから、ビビッと来てしまい、

やりたいやりたい・・・と思っていたら、
偶然行った、和紙の伝統工芸会館で、この”紋切り型”の本を売っているのを発見!

早速購入して、毎日ちょこちょこ楽しんでいます♪

さてさて、”紋切り型”って何?と言う方には、
百聞は一見にしかず、ということで、

私の下手な写真も交えながら、簡単にご紹介を。

”紋切り遊び”は江戸時代からのものらしいのですが、
まずは紙を折ります。

”1ツ折り”から”5ツ折り”まで、折り方があるのですが、
今回は”5ツ折り”で。

作り方1

こんな感じ。
そうしたら、

作り方2

型紙(あとで何回も遊べるように、コピーしたもの)を貼ります。
(型紙はあとではがすので、簡単にくっつけます)

次に、黒い線の部分を残して、切り抜きます。
チョキチョキ・・・・・・

作り方3

切り抜くと、こんな風になります。
そして、慎重に慎重に、これを広げて行くと・・・・・・

作り方4

じゃ~ん! なんとこんなキレイな形が現れます!

ちなみにこれは”かげ組あわせ 八重桔梗”という紋です。

他には、
栗
”丸に三ツ栗の実”

杵
”丸に三ツ並び杵(きね)”

葛の花
”葛の花”

桔梗
”七宝竜胆(しつぽうりんどう)”

菊
”上下裏菊菱”

などなど、この本に入っている型紙だけで26種類、”紋切り遊び”ができます!

この本には秋にちなんだ型紙と、
江戸時代の人たちの”月”にまつわるお話や、俳句などが書かれた紙(カード)も入っています。

それに、キレイな色の和紙が100枚入っていて、
封を開けたらすぐに”紋切り”が楽しめます。

ちなみに、この”紋切り”、切って広げて終わり、じゃなくて、

無地のうちわや、コースターに貼ったり、
吊るしてモビールにしてみたり、

ハガキに貼って暑中見舞いにしてみたりと用途もいろいろ。

ものすごく簡単に、しかも、ものすごく楽しく
オシャレな紋が作れる、粋な遊び。

しばらくはハマりそうです。

もう1冊、別のシリーズも購入したので、
機会があったら、またUPしますね。
安田 ひと絵
お茶から生まれたお茶レシピ

オ、オシャレすぎる・・・・・・

「お茶の葉」の創作レシピが57品と、

「言の葉」でおくるエッセイが、春夏秋冬に分かれて載っています。

なかをパラパラとめくっていくと、
その、あまりのオシャレっぷりに、

思わず窓から本を投げ捨てたくなります。

・・・って、コレ、褒め言葉です。

写真が本当に良くって、洗練されすぎていて、
「こんな本を出すのは一体、どこの出版社だ?」と思って見てみたら、

「幻冬舎」・・・・・・納得です。

でも、ひとつひとつ、じっくりレシピを見ていくと、
「これって、おいしいのかなぁ?」と疑問に思うものも。

例えば、”そば茶だし わんこそうめん”

レモングラスのフレーバーをつけたそば茶に
白だしを加えて、そうめんを食べる。

おいしいのかなぁ・・・?

他には”中国緑茶の冷たいおでん”

サトイモや大根を煮ただしに、ゼラチンを加えて冷やし、
ジュレ状にするのだけれど、

おいしいのかなぁ・・・?

お料理の味付けは、非常にシンプルで、
想像すると、おいしいのかなぁ?と思うのだけれど、

お菓子など、甘いものは
本当においしそう。

作ってみたいものもたくさんあったのだけれど、
今はちょっとそんな余裕がなくて、断念。

それに、こんな風にオシャレにできそうもないし・・・。

ところどころに挟まれているエッセイも、
お料理同様、凛としていてオシャレ。

パラパラとめくるだけで、ため息が漏れてきます。

紹介されているレシピは、どれも変わっていて、
お客さんが来るときなど、特別な日には良いかも。

とってもキレイな本です。
ひろ さちや
「般若心経」実践法

「で・あ・い」の精神。

本好きの方なら、きっとわかっていただけると思うのですが、

中身を見なくても、なんとなく自分の肌に合わない本って、わかると思います。

なんというか、いつのまにか培われた”本好きの第六感”のようなものが働くんです。

で、仏教系の本をいろいろ、あさっては読んでいるなかで、
実はこの”ひろ さちや”さんは、なぜか避けていました。

でも、「偏見はいかん。読んでみなくちゃわからないだろう!」ということで、
自分の第六感を無視して、読んでみました。

その結果・・・やっぱり、自分の勘はちょっぴり当たってたなぁ、と・・・。

でも、誤解しないで下さい。
悪い本だ!おもしろくないぞ!というんではなくて、私には合わないなぁということです。


この本は、般若心経の内容を細かく解説していくといったものではなくて、

作者が般若心経から、学び取ったことを
我々がどんな風に日常生活に活かしていくか、といったことが書かれています。

その中心となるのは、「で・あ・い」の精神。
「で」は、「デタラメ」
「あ」は、「あきらめ」
「い」は、「いい加減」です。

なかには、「なるほど」とうなずける箇所もあって、
仏教色は薄く、仏教に詳しくない方が読むにも良いと思います。

でも、ところどころ「?」と、あまり同調できない部分もあって、
こんなふうにハッキリおっしゃるタイプの宗教学者の方もいるんだなぁ、と思いました。

”良い・悪い”ではなく、本も人も相性だと思うので、
こういう風に書かれる方なのかぁ、とわかっただけでも、収穫でした。

今日は七夕ですね。

成人しても、それなりに毎年、七夕は飾っているのですが、
「今年は慌しいので、やめておこう」と思っていたら、

祖母が「七夕は飾らないのぉ?」と一言。

なので、今年は祖母と一緒に二人で飾りました。

↓こんな感じ。
七夕1

やや高度な飾りは、私が作って、
祖母が糸を通して飾る、といった感じ。

でも、せっせと作っている私を見て、
祖母が、「ツルでも折ろうかぁ?」と言ってくれたので、
折り紙を渡してみました。

一生懸命、折ってくれた結果、完成したのがコレ↓
七夕2

祖母いわく、「(ツルじゃなくて)ヅルができちゃったよぉ~」

私たち家族は、「珍鳥だ! 珍鳥だ!」と、大爆笑。

ある意味、こんな太りすぎの鳥を折れる祖母は、ミラクルです。


と、こんな感じで、祖母との生活も、まだまだ戸惑いがあるものの
楽しんでいます。

どうか、みなさんの願いごとも叶いますように。

良い七夕の夜を。
乙一
銃とチョコレート

怪盗と、宝の地図と冒険と・・・。

久しぶりに小説を読みました。
たまには、空想の世界にどっぷり浸るのも気持ちがいいなぁ、と改めて実感。

さてさて、この本は、
”かつて子どもだったあなたと少年少女のための”ミステリーランドシリーズのうちの1冊。

なので、内容も
怪盗ゴディバと、それを追う子どもたちのヒーローである探偵ロイズ。

そして、貧乏だけど家族想いな少年・リンツの
ドキドキ、ハラハラな冒険を描いた、子供向けのミステリーです。

読み始めて、ちょっと驚いたのは、
作者である乙一さんが、かなり子供を意識して書いていること。

ちゃんと児童文学になっていて、
こういうものも書けるのだなぁ、と改めて乙一さんの実力に恐れ入りました。

けれど、そこは乙一さん。
今までの作品でも見せてくれた、ユーモアや
子供にはちょっぴり悪影響(?)な描写も健在です。

人名などの固有名詞が、チョコレートに関係する名前になっていて
そんな遊び心も楽しめます。

そして、読んでいてなぜか頭に浮んだのが、
宮崎駿監督も携わっていたアニメ『名探偵ホームズ』

あの雰囲気がちょっこっと感じられて、
これはアニメ映画にしても、おもしろいんじゃないかなぁ、と思いました。

でも、あえて難点を言えば、
漢字の変換が微妙なコト。

漢字にはだいたいルビがふってあるのですが、
それは漢字にした方がいいだろう、っていうものがひらがなになっていたりして、読みにくい。

そして、もうひとつは挿絵。

物語を読んでいくうちに頭の中で、自分なりの登場人物の姿形が想像されていたのに、
挿絵でそれを粉々に打ち砕かれてしまいました・・・。

特にお母さんがヒドかったです・・・(泣)

でも、挿絵はどれもヒドイってわけでは決してなくて、
装丁なんて抜群です。

↑のAmazon の画像は箱に入った状態なんですが、
コレ、箱から出すと、ものすっごく重厚で、キレイな装丁なんです!

この装丁は私の好きなものの3本に確実に入るくらいです。

子供向けなので、ラストも驚愕!って程ではありませんが、
一気に読めて楽しめる物語でした。

おひさしぶりです。

しばらく、更新が滞っておりましたが、
これからのことについて、少し記しておきたいと思います。

晴天の霹靂と申しますか、全然予想だにしていなかったのですが、
突然、高齢の祖母を引き取ることとなり、

私自身も、身辺も、慌しく、
あっという間に7月になっていました。

その間も、このブログのことは気になっていましたが、

祖母が我が家に来た当初は、
時間的にも、精神的にも読書するなんていう余裕はなく、

ブログを更新する余裕もありませんでした。

閉鎖しようかとも何度も考えましたが、

最近に来て、読書する余裕も出てきましたし、
こうして、ブログの記事を書くこともできるようになってきましたので、

本当にマイペースなのですが、
再開しようかと思います。

1ヶ月に数冊しか、記事が書けないかもしれませんが、
温かくお許しいただけたら、幸いです。

そして、いつもお世話になっているブロガーさんたちのところにも、
少しずつ遊びに伺わせていただきますので、
これからも、よろしくお願いいたします。


そして、そして。
不特定多数の方が見ることができるインターネットだから、あえて言います。

車椅子マークの駐車場を見たときは、想像してみてください。

健常者が、「ほんの少しだからいいか」とか「誰も停めないだろう」と思って車を停めたあと、
車椅子を利用されている方や、障害者の方が乗っている車がやってくるのです。

ふだん、自分に関係のないことは見落としがちです。
私もそうです。

でも、ふだんの何気ない行動が、誰かを悲しませているかもしれないことを
想像してみてください。

意外と、あなたの”当たり前”が、そうではなかったことに気がつく発見になることと思います。
ごめんなさいっ。    諸事情により、しばらく更新が滞ると思います。
   
   コメント・TB・読者登録にはできる限りお応えします。

         なるべく早く、復活できるよう頑張りますので、
         何卒、よろしくお願い申し上げます。